ぐだぐだ呟くブログ。 たまにイラストとか文が投下されたりするかもしれない。
わざわざ都会まで出向いたが結局収穫は
ポップンの戦歴だけでした!←
塚ちゃん付き合わせちゃってすんません><
まさかの朝生の攻撃クリティカルヒットオオオオ←
本当に…反省してるんだ…うん…←
お月さんが綺麗でしたね今日は!
晩御飯はラーメンでした。
「こんな女が居るらしい」
入学して間もなく出来た気の良い友人は、真後ろである僕の席に向かって話しかける。
まだよそよそしさの残る、落ち着いた教室での休み時間は良い気分で迎えられた。
騒がしすぎるのは苦手だ。
「やたら綺麗な見た目をしてるらしい」
春の光は心地よい。
高校のつくりにしては珍しく、二階に位置する一年の教室。
このクラスの窓からは中庭が見下ろせた。
「中身も気さくでいいかんじ」
僕は窓の外に目を向ける。いっぱいに広がった桜の木。
風が強く吹くなら、開け放たれた窓からは花びらが入ってきそうなくらい近い。
なかなかいい教室じゃないか。
「そりゃあモテるだろ。でもな?」
中庭を隅々まで見渡せば、人は見当たらない。
こんなに晴れたいい日なのに、勿体無い。
「なかなか難しいらしいんだこれが」
僕だったらあそこの段差のあたりに適当に腰掛けて、御昼ご飯を食べてもいい。
運の良い事に花粉症とは縁のない人生を送ってきた。
毛虫も別にそこまで苦手って訳でもない。
いいじゃないか。陽の当たるランチタイム。
「なんでも告白したら大抵は付き合ってくれるらしい」
そんな事を考えていたら、中庭にやっと人影が見え始めた。
女子生徒と、男子生徒がひとりずつ。
なんだよ、カップルか?僕の安らぎを邪魔してくれるなよ。
「ただし、長くて一週間」
男子生徒のほうは、何処にでもいそうな雰囲気だ。
だらだらと髪を伸ばす訳でもないし、丸刈りって訳でもない。
本当に、普通なのだ。それ以上もない。どっちかっていうと地味。
顔?よく見えない。
「最終日に歌を求められる」
それとは裏腹に女子生徒、こちらはきっと美人だ。
やっぱりよく見えないのは見えないのだが、雰囲気が物語っている。
いやに落ち着きがあって、いやに堂々とした、きっと内面も美人だ。
高校生の輝きとは思えないほど、光って見えた。
「…おい、お前聞いてる?」
先程からずっと一人で勝手に話していた友人が、やっと僕の目線に気付いたのか問いかける。
僕は目線を外から逸らさず答える。
「聞いてるよ」
ほんとかよ、と疑いの念を含めて大袈裟にため息をついた。
今更確認してくる奴が何を、とも思ったが聞いていたのは本当だ。
全く別の事を考えていたが話を頭に入れなかった訳でもない。
「それって、あんなの?」
ずっと見ていたその一組の男女の、女の方を指差してみせると、
友人はわざわざ席を立ち窓から身体を乗り出した。
そこまでするほどのものか?
「話の女は分からんが、あれはなかなか上玉だな!」
こいつは。
見つかるからそろそろ、と友人を引き戻してやるが、それでも目線の先はその女。
僕らふたりして何やってるんだ、全く。
向かい合った男女の距離はあまり近いとは言えない距離だ。
カップルにしては様子がおかしい。
すると調子はずれな歌声がかすかにそちらから聞こえている事に気付いた。
「ま・さ・か?」
それに同様に気付いたらしい友人の方をちらと見れば、
その顔はニヤアと意地汚く緩んでいる。…ああ、成程、さっきの話の。
不快感を覚えたので早急に視線を男女へと戻す。
今尚熱唱中の男に、女はふらふらと頼りなく近寄ったかと思えば少し立ち止まり、向き合って口をかすかに動かした。
それが済むと男に背中を向け、そのまま後ろに手を振り女は去っていってしまった。
「…話の続きは?」
「あたしの為に歌って、ってそう言うんだと」
最終確認テスト代わりなんじゃないかと言われていて、一週間以上をクリアしたものはいないそうだ、
と誇らしげに胸を張って僕にそう告げた。
何故お前がそんなに偉そうなんだ?という思いは適当に沈めておいた。
何より面倒くさい。
その時、チャイムが鳴り響いた。
友人は何も言わずに、代わりにニヤニヤした顔を一度こちらに向けて、体制を直し身体を黒板へ向けた。
僕はもう一度窓の外へ目をやる。いつの間にか男子生徒も居なくなっていた。
風がひとつ吹いて、桜の花びらが僕に向かって飛んで来る前に、窓を閉めた。
見知らぬ男子生徒の恋は終わったが、何はともあれはじまりの春。
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つづくといいなあ
ブログで完結もしくはなんかいいかんじにまとまったらサイトにあげるかもしれない
これで終わりかもしれない
「くちびるにうた」(我等のぽるのぐらふちー)を口ずさんでたら思いついたネタです
ネタは新鮮なものがいちばんです
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